AKARI HIGUCHI

2度目に通った声優養成所/新世界編【Story:3】

2度目に通った声優養成所/新世界編【Story:3】

2度目に通った声優養成所/新世界編
【Story:3】

俳協ボイス・アクターズスタジオに入学してから半年後の査定までの間、ひたすら「ごんぎつね」の
朗読に明け暮れていた私たち。
他のクラスとの差をひしひしと感じながらも、やれるだけのことはやろうと、みんなそれぞれ
必死で頑張っていました。
私も、「先生や授業だけに頼ってはいけない。自分でなんとかしなければ道は開けないんだ」ということを
この頃からなんとなく感じ始めていました。
そして、他人(他クラス)を羨む暇があるのなら、少しでもできることをやって、悔いのないようにしたい。
同じクラスの仲が良かった子たちとそう言い合って、共に励まし合ったこともありました。

そう。
ごんぎつねしかやっていないからって、不利になるとは限らない。
出される課題は全クラス共通。
決して不公平というわけではないのだから、とにかく自分を信じろと。
選ばれるだけの力を持っているのならば、必ず先に進めるはずだと。
今思えばこの時期は、メンタルが強化されたような気がします。
勝田声優学院でもかなり強化されましたが、あそこでは基本となる「屈強な(なにくそ)精神力」
こちら(俳協)では、先に進むための「柔軟な(なるようになる)精神力」を学びました。

そして訪れた査定の日。
この半年後の査定を通過すると、次の段階・後半の半年間の養成機関に上がることになります。
ちなみに後半の授業はなんと無料。
したがって、うまくいけば最初の入学時に支払った金額で、約1年間勉強が続けられるというわけです。
しかしこの査定。1回では終わりません。
まず一度大きなふるいにかけられ、その後すぐ(約一週間後?だったかな??あやふや御免)
また更にふるいにかけられることとなります。
一度に2回も査定があるのは正直「(´゚д゚`)エー」と思いましたが
まぁあるものはしょうがないですよね。
ちなみに1回目の査定の課題ですが、内容は敢えて伏せます(笑)
課題内容はその都度変わるようなので。

でもひとつだけ。

私たちの時には「ごんぎつね」が課題のひとつに入っていました。ヤター!キタコレー!(笑)
無駄にならなくてほんとに良かったねと、クラスで喜び合ったのは今でも少し覚えています。
というか、もしかしたら今でも「ごんぎつね」は鉄板課題なのかな??
すみません、現在の確かな情報は分かりません…(´・ω・`)

そして、1回目の査定は終了。この時点で、いったん養成機関は終了します。
ここで落ちてしまった人は さよならbybyです(´・ω・`)
私はとりあえず通過できましたが、果たして、同じクラスの仲間は何人生き残ったんだろうか?(゚д゚;)
私はドキドキしながら、次の査定の日を待つこととなりました。
ちなみに次の査定の課題は当日発表。自分の得意分野が出るか不得意分野が出るか。
その場で課題を手にするまでは、一切分からないのです。。。

この記事を書いたのは...

AKARI HIGUCHI
幼少期より吹き替え映画やアニメに慣れ親しみ、自然と声の世界を目指すようになる。2003年に俳協に正式所属。念願の吹き替え仕事を中心に、アニメ・ボイスオーバー・ナレーション等も幅広く手がけるように。
クールな役柄が多いが、持ち前の伸縮自在の声帯(秘技・声帯七変化)を使い、子供から大人まで老若男女、幅広いキャラクターを演じ分ける。また、ドキュメント系からバラエティ系まで、ナレーションも幅広くこなす。2011年3月よりフリーランスとして活動を開始。